毎晩、寝る前に絵本の読み聞かせをするのが習慣になっている我が家。いつも子供たちが好きな絵本を2冊ずつ持ってきます。
でも、子供が持ってくる本って大体決まってるんですよね。何冊かお気に入りがあって、そのローテーションです。最近は子供たちはめっきり英語の本ばかり気に入っていて、(英語の本は夫の担当なので)私は不本意ながら読んでいるのですが、昨日は久しぶりに日本語の本を読みたいと思って、「今日はMummyが選ぶから!」と宣言し、何冊かピックアップしてきました。
その中の一つが、ドイツの作家モニカ・バイツェの「いつだってともだち」です。
《あらすじ》
小象のベノにはフレディという大親友がいました。でもあるときフレディは家族と遠くに引っ越してしまうのです。残されたべノは寂しくて悲しみが癒えません。そこで賢者のフクロウ・ホレイカに相談に行きます。ホレイカはそんなべノに3つのアドバイスをくれました。。。
我が家は、息子が幼稚園年中の時に引っ越しをしたのですが、すでに仲のいい友達が幼稚園にいた息子は当初大反発。泣きながら、「引っ越したくない。お友達と離れるのは嫌!」と言ってきて、私も心が痛みました。そんな時に、少しでも息子に心に響けばと思って買った一冊です。
ストーリーもイラストも、かなり落ち着いた内容で、フクロウのホレイカがしてくれた、悲しみを乗り越えるための3つのアドバイスは、大人の私にとっても心に染み入るものでした。
ただ、割とドライな性格の息子^^;。そんな親の気持ちはよそに、この本を読み聞かせても「へ~」というくらい。別に自分に置き換えてどうこうもないですし。あんなに泣き言言っていたのはなんだったの?っていうくらい、引っ越しが近づいた頃にはすっかり心の準備ができたたのか、最後の登園日も「うるっ」ときていた私をよそに、にやにやしているだけでした^^。 息子の性格なのか、男の子ってこんなもんなのかしら・・。
息子にはまだ難しかったのかなぁ、と思ってしばらく読まずにいたこの絵本。ふと思い出して、読んでみることにしました。
ベッドの真ん中に私、両脇に子供たちが寄り添って、いざ読み聞かせタイム!子供たちがなるべく眠くなるように、ゆっくりと静かな声で読んでいました。。。
しばらくすると、突然娘が「ぞうさんは?ぞうさんのママは?」と焦った声で言ってきました。ふと見ると、すでに半泣き顔!絵本のシーンは、べノが一人でホレイカのところへ向かっているところでした。どうやら、べノがお母さんと離れ離れになってしまったと思ったようです。
そういえば娘は、2歳前頃から、絵本を読めば必ず自分を登場人物に投影するようになりました。例えば、動物が出てくる絵本では、小さい動物は自分、ちょっと大きい動物はママ、もっと大きい動物はダディ、もしもう一匹登場してたらそれはお兄ちゃん。どんな絵本でもだいたいすぐに「これは〇〇(娘の名前)」といって指さしながら嬉しそうにしています。
ですので、今回は小象のベノが自分だと思いながら聞いていたようです。お友達が引っ越してしまったとか、フクロウに相談に行く、ということが理解できなかったようで、絵から推測して、「小像がママと離れて一人になって泣いている!」=「私がママとはなれ離れになって悲しい!」と思たみたいです。
その後も、娘にストーリーの説明をしつつ「大丈夫だよ、フクロウに相談しにいってるだけだから。すぐママのとこ帰るから!」と慰めながら読み進めましたが、その後のべノが一人で涙を流しているシーンで大号泣。嗚咽になるくらい泣きました。もうそうなるとかわいそうで、私も必死で説明しながら、一番最後にベノが笑顔になっているシーンまでスキップして、「ね、最後はハッピーになるから。ママもお友達もみんな一緒にいるから!」と慰めました。ちなみに息子も急に泣き出した妹におののきながら、「ほら虹だよ」とか何とか言って慰めてくれてました(成長したな~)。
しばらくして、泣きつかれた娘は眠りにつきましたが、私はほんとにびっくりしましたー。今まで、息子に絵本を読んでいてこんなに感情移入されたことなんて一度もなかったですから。これって、男の子と女の子の違いなんでしょうか。
そういえば、以前、女子学生が集団過呼吸になったニュースで、男性より女性の方が、他者に迫った危険を見た時に、その危険が自分にも及ぶかもしれない、と感じやすいため、女性の方が集団過呼吸になりやすい、というような内容のことを読んだ記憶があります。女性のほうが感受性が鋭いということなんでしょうかね。
そんな感受性の鋭い娘には悲しい思いをしてほしくないので、しばらくはなるべくハッピーな絵本を読もうと思いました。
読んでくださりありがとうございます。
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