我が家の子供たちが大好きなイギリスの絵本作家、Julia Donaldsonさんのベストセラー『Room on the Broom』をご紹介します。魔女が主役ということで、これからのハロウィーンシーズンにもぴったりですね。
Room on the Broom (Picture Puffins)
- 作者: Julia Donaldson,Axel Scheffler
- 出版社/メーカー: Puffin Books
- 発売日: 2003/08/01
- メディア: ペーパーバック
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『まじょとねこどんほうきでいくよ』という邦題で日本語版も出版されていとますが、原題を直訳すると、『ほうきの上のスペース』というところでしょうか。“room"には、“部屋”という意味以外にも、“スペース”や”余地”という意味もあります。
例えば、「There is no room for me in his car.」だと「彼の車に私が座るスペースはない」。「There is no room for negosiation.」だと「交渉の余地はない。」などです。
この絵本のタイトルのroomは前者のような空間的意味合いの「スペース」を意味しています。
【あらすじ】
魔女と相棒の猫がほうきに乗って飛び立ちます。でも強風にあおられて、魔女の帽子やリボン、魔法の杖などが飛ばされて落ちてしまいます。そのたびに、犬や、鳥、カエルが拾ってくれるのですが、皆「Is there a room?(僕みたいな(犬/鳥/カエル)が乗るスペースあるかな?)」とほうきに乗せてほしそうにします。その度に、優しい魔女は「Yes!」と言って乗せてあげるのですが、最後に乗ったカエルが喜びのあまりほうきの上でジャンプしたところ、ほうきが真っ二つに!動物たちは魔女と離れて霧の中へ落ちてしまいます。魔女はというと、半分になったほうきでよろよろと暗い雲のなかへ・・・そこでお腹を空かしたドラゴンに遭遇します。ドラゴンは「魔女にフライドポテトを添えて食べたらおいしそうだなぁ!」と魔女に迫ります・・・!
絶体絶命の魔女ですが、ぎりぎりのところで、動物たちが助けてくれます。もともとほうきにはあまりスペースがないのに、優しい魔女が動物たちを拒否せず乗せてあげたことで、最後に動物たちから恩返ししてもらえた、という内容でしょうか。
2歳の娘は最後にドラゴンがしっぽを巻いて逃げるシーンが大好きで、キャッキャといってこのシーンの挿絵を見て喜んでいます^^
ところで、この本に限らず、英語の本を読まれたことがある方は、文章が韻を踏んでいることに気付かれているでしょうか?例えばこの本だと、
The withch had a cat and a hat that was BLACK,
And long ginger hair in a braid down her BACK
How the cat purred and how the withch GRINNED,
As they sat on their broomstick and flew through the WIND.
上記、BLACKとBACK、GRINNEDとWINDがそれぞれ韻を踏んでいますね。英語では「rhyme」といいます。日本語の絵本では、文章ごとに韻を踏んでいることはない(というか、文法的に韻を踏むのは難しい)と思うのですが、英語の絵本では韻を踏んでいるものが多いんですよ。韻を踏むことによって、リズムが付いてテンポよく読むことができます。ちょっと気にして読んでみると面白いと思いますよ^^
Julia Donaldsonの『Gruffalo』もお勧めです↓
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